エラベノベル堂

快楽は抗えない

18+ NSFW

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3章 / 全10

真由は城の廊下を歩きながら、玲奈の言葉を反芻していた。レオナルドへの警戒心が芽生える一方で、確信に変わる材料がない。 「何か手がかりになるもの……」 ふと、真由は自分の荷物が置かれた部屋を思い出した。異世界に転移した際、海水浴の持ち物がそのまま残っているはずだ。 自室に戻ると、隅に置かれたバッグが見えた。中をまさぐっていると、指先が硬いものに触れる。木製の滑らかな感触。真由はそれを取り出した。 「こ、これ……」 それは日本の土産物屋で買ったこけしだった。特に意味もなく気に入って持ち歩いていた品物である。だが、よく見ると様子がおかしい。胴体部分の継ぎ目が不自然に隙間があいている。 「中に何か入っている?」 真由は震える手でこけしを回した。するりと胴体が回転し、中から小さな円筒形の物体が転がり落ちる。 「これは……ローター?」 見覚えがあった。友人との悪ふざけでプレゼントされた大人のおもちゃだ。使ったことはないが、何の道具かは知っている。 「なぜこんなものが……」 その時、背後で扉が開く音がした。振り返ると、玲奈が立っていた。 「見つけたようですね」 「玲奈さん、これは一体……」 玲奈は静かに近づいてくると、真由の手からローターを取り上げた。 「家宝のこけし。異世界への扉を開く鍵です。そして、この道具もまた、あなた様の運命を左右するもの」 「運命って……」 「この国には、あなた様の力を狙う者たちがおります。ヤクザと呼ばれる男たち……彼らは王女の身に宿る特別な力を我が物にしようと企んでいるのです」 玲奈の表情が曇る。 「彼らは手段を選びません。催淫効果を持つ体液を用い、王女様の心身を犯し尽くす計画があると予知しました」 「催淫……体液って……」 真由の顔が熱くなる。意味を理解してしまったからだ。 「レオナルドはあなた様を守れると豪語しておりますが、所詮は一枚岩ではありません。城の中にも彼らの手先が潜んでいる可能性があります」 玲奈はローターを真由に返した。 「お持ちください。いざという時、身を守れるかもしれません」 その夜、真由はベッドの中でローターを握りしめていた。玲奈の言葉が頭から離れない。 「催淫効果を持つ体液……そんなこと、本当にあり得るの」 だが、異世界にいる今、常識は通用しないのかもしれない。不安と好奇心が入り混じる中、真由は不意にローターのスイッチに触れてしまった。小さな羽音が静寂を切り裂く。 「ひっ……」 掌に伝わる微細な振動。想像以上の刺激に、真由は慌ててスイッチを切った。 「これが、運命の鍵……」 その時、窓の外から視線を感じた。見下ろすと、城壁の陰に数人の男たちが潜んでいる。鋭い目つき、粗野な立ち振る舞い。ヤクザと呼ぶに相応しい風体だった。 真由は息を呑んだ。玲奈の予知は現実になりつつある。 「逃げなきゃ……」 だが、どこへ? 誰を信じればいいのかわからない。真由はローターを胸に抱きしめ、震える夜を過ごした。

3章 / 全10

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