エラベノベル堂

シェアドリーム

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ネトラレヒロイン姫子 -秘密の学園性活-

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ドキドキすぷりんぐ(単話)

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1章 / 全10

壁の薄いアパートだと、隣人の生活音が筒抜けになる。築五十年の 「ひまわり荘」 は、夜になるとそのことがより鮮明に思い出させられた。まどかは安価なワンルームのベッドに横たわり、天井の染みを眺めていた。隣室からは微かなテレビの音、足音、ときどき咳払いが聞こえてくる。顔も名前も知らない隣人。引っ越してきて三ヶ月、一度も言葉を交わしたことはない。 「……眠れない」 独り言が唇から漏れる。明日の講義の予習も終わり、SNSも一通りチェックした。することなんて何もない。まどかは溜息をついて、目を閉じた。隣室の住人はどんな人なのだろう。男の人だろうか、女の人だろうか。生活音からして、一人暮らしのように思える。壁一枚隔てた向こう側で、誰かが動いている。その奇妙な近さと遠さを考えているうちに、まどかの意識は次第に沈んでいった。白い霧が視界を満たしていく。どこか冷たくて、どこか温かい、不思議な感覚。まどかは自分が立っていることに気づいた。真っ白な空間。床もあるのかどうかも分からない。けれど、足元はしっかりと安定している。 「……ここ、どこ?」 声は言葉になって響いた。霧の向こう側から、誰かが近づいてくる気配がした。人影が少しずつ鮮明になる。男の人だ。年は自分と同じくらいだろうか。落ち着いた雰囲気の、整った顔立ち。見知らぬはずなのに、どこか懐かしいような気もする。 「君も、ここにいたのか」 男の人が言った。低くて落ち着いた声。まどかは頷いた。 「うん。ここ、何だろうね。変な場所」 「ああ、変な場所だ」 彼は少しだけ笑った。 「でも、悪い気分じゃない」 まどかもまた、小さく笑った。不思議と心が安らぐ。夢だということにも気づかないまま、二人は白い霧の中で言葉を交わし続けた。

1章 / 全10

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