エラベノベル堂

白衣の収穫

18+ NSFW

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1章 / 全10

「ひなた、頼んだわよ。お父さんもお母さんも、どうしても外せない用事なんだから」 母の言葉が耳に残っていた。桜羽原ひなたは、実家の八百屋のカウンターの後ろで立ち尽くしていた。真夏の午後。店先には冷房が効いているといっても、入り口から流れ込む熱気は容赦ない。だが、それ以上に彼女を苦しめていたのは、身体にまとわりつく異質な感覚だった。白衣の下に着込んだ黒のスクール水着。なぜこんなものを着ているのかといえば、洗濯の都合でまともな服がなく、たまたま残っていたこれを着るしかなかったからだ。 「うう……暑い……」 白衣は汗で肌に張り付き、その下のスクール水着もまた、密着して動くたびに擦れる不快感を与える。背徳的な感覚が、太ももの内側を這い上がってくるようだった。 「いらっしゃいませ」 最初の客が入ってきた。近所に住むという初老の男性だ。 「おや、今日は桜羽原さんの娘さんかい。珍しいね」 男性の視線が、ひなたの身体を舐めるように動く。白衣の隙間から覗く黒い生地。汗で透けた布地の下の曲線。男性の喉がごくりと鳴る音が聞こえた気がした。 「は、はい。父も母も用事で……私が店番を」 緊張で声が震える。男性は野菜を品定めするふりをしながら、何度もひなたの方を盗み見ていた。 「これ、もらっていくよ」 会計を済ませる際、わざとらしく指先がひなたの手に触れた。 「すみません」 と謝る彼に、男性はニヤリと笑う。 「いやいや、娘さんに会えてよかったよ。また来るね」 男性が店を出て行くと、ひなたは大きく息を吐いた。心臓が早鐘を打っている。あの視線。明らかに普通の客のそれではなかった。背筋に悪寒が走ると同時に、身体の奥が熱くなるのを感じた。 「こんなの、続くのかな……」 窓の外では、蝉がうるさく鳴き続けていた。ひなたは知らなかった。この日、店を訪れる男たちが、彼女の無防備な姿を見て、どのような欲望を抱き始めているのかを。

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