エラベノベル堂

フェロモンに男たちが堕ちる

18+ NSFW

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2章 / 全10

バスが次の停留所を過ぎても、降りる乗客はいなかった。ひなたは座席に座ったまま、身体を強張らせている。周囲の乗客たちの視線が、物理的な圧力となって彼女に降り注いでいた。 「あの、何か御用ですか?」 勇気を振り絞って声をかけたが、誰も答えない。ただ荒い息遣いだけが、車内に充満し始めていた。隣の席に座っていた若い会社員風の男が、身体を乗り出してくる。その瞳は潤み、頬は紅潮していた。 「君……いい匂いだね」 吐息交じりの声。ひなたは思わず身を引いた。 「えっ、何を……」 「白衣、似合ってる。でも中身が見たいな」 男の視線が、白衣の裾から覗く太ももへと滑り落ちる。ひなたはカバンを抱きしめた。 「や、やめてください……」 その声は震えていた。恐怖。本能が告げている。この場所は危険だと。前方からも後方からも、じっとりとした視線が集まってくる。中年男、若者、老人。全員の目が、熱に浮かされたように潤んでいた。 「なぁ、もっと近くで見せてくれよ」 「清純そうな顔して、実はいやらしいんだろ」 「白衣の下、何着てるのかな」 囁き声が飛び交う。ひなたの心臓は早鐘を打っていた。逃げたい。でもバスは走り続けていて、出口は遠い。身体が竦んで動けない。 「いや……来ないで……」 彼女の訴えは、彼らの欲望に油を注ぐだけだった。一名が立ち上がり、また別の一名が近づいてくる。逃げ場はない。車内の空気は熱く煮えくり返り、ひなたを包み込んでいた。彼女の白衣が、汗で肌に張り付く。その白い布地の下、隠された秘密が、彼らの想像力を刺激し続けていた。

2章 / 全10

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