エラベノベル堂

人質、スク水の誘惑

18+ NSFW

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1章 / 全10

深夜二時を回ったコンビニの自動ドアが開くと、冷気と一緒に商品棚の明かりが網膜を刺した。白衣の裾を揺らしながら店内へ踏み込んだひなたは、無意識に自分の服装を気にして周囲へ視線を走らせる。黒いスクール水着の上に白衣を羽織るという奇妙な組み合わせは、自宅での実験作業からの直行ゆえだ。深夜なら誰にも遭遇しないと思っていた計算は、どうやら甘かったらしい。 「いらっしゃいませ」 レジカウンターの奥から若い店員の気だるげな声が届く。ひなたは小さく会釈をして、冷蔵ケースへ向かった。今夜の実験で必要なエナジードリンクと、ついでに甘いものが欲しい。菓子パンの棚を眺めていると、背後で自動ドアが開く音がした。 「動くな」 低い男の声が店内に響いた瞬間、ひなたは手に取っていたメロンパンを取り落とした。パンが床に落ちる乾いた音は、しかし誰の耳にも届かなかったらしい。振り返った先には、ニット帽とマスクで顔を隠した二人の男が立っている。一人はレジへ向かい、もう一人は入口付近で警戒態勢を取っていた。 「金庫開けろ、早く」 ナイフの切っ先が店員の顔の前で揺れる。店員は震える手でレジを操作し始めた。ひなたは冷蔵ケースの陰に身を隠そうとしたが、その動きを入口付近の男に見つかった。 「おい、誰かいるぞ」 ニット帽の男が駆け寄ってきて、ひなたの腕を掴んだ。 「離して」 抗議の声は無視され、彼女は強引にレジカウンターの方へ引きずられていく。 「目撃者か。面倒なことになりそうだ」 ナイフを持った男が舌打ちをした。白衣から覗く黒いスクール水着の姿に、男たちの視線が一瞬だけ留まる。 「おい、こいつも連れて行くぞ。逃げられたら通報される」 ひなたは腕を掴まれたまま、店員と一緒にカウンターの奥へ押し込められた。 「スマホ出せ」 男が手を差し出す。ひなたは白衣のポケットから端末を取り出して渡した。 「いいか、大人しくしてれば傷つけない。分かったな」 低い声で囁かれ、ひなたは無言で頷くしかなかった。店員が金庫から現金を取り出している間、ひなたは男たちの動きを目で追う。逃げる機会を窺ったが、狭い店内ではどうすることもできない。数分後、男たちは現金を鞄に詰め込み、ひなたと店員を縛り上げて床に転がした。 「通報は十分後くらいにしろ。それまでに逃げる」 ひなたは冷たい床の上で体を捻り、店員と目を合わせた。 「大丈夫ですか」 店員が小声で尋ねる。ひなたは縛られた手首の痛みに耐えながら、微かに微笑んだ。 「なんとかね」 この状況であっても、彼女の冷静さは失われていなかった。店内には、商品棚の明かりだけが無機質に輝いている。ひなたは床に散らばったメロンパンを見つめ、自分の不運を噛み締めた。深夜の買い物がまさかこんな事態に発展するとは、予測能力のある彼女であっても計算外だった。男はひなたを担ぎ上げた。自動ドアが閉まる音が響く。

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