エラベノベル堂

堕ちた果てに

18+ NSFW

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2章 / 全10

聖華学園の正門は、鉄格子が彫り込まれた優美なデザインで、敷地内からは桜並木が続く広大なグラウンドが見渡せた。みくは指定された制服の襟を正しながら、転入初日の緊張を喧嘩売うように深呼吸した。 「深呼吸しても、胸が擦れるだけなんですけど」 ブラウスの下、敏感な肌が布地に擦れるたびに微かな疼きが走る。この異常な体のまま学園生活を送らなければならない現実に、みくは辟易とした。 職員室で手続きを済ませ、教室へ向かう廊下。そこですれ違った生徒たちの視線が、どこか虚ろで熱を帯びていることに気づいた。 「君が転校生?」 背後から低い声。振り返ると、整った顔立ちの男子生徒が立っていた。艶のある黒髪と、どこか冷ややかな瞳。 「蓮(れん)です。同じ時期に転入してきたから、案内しようかと思って」 「あ、ありがとう。蓮くんでいい?」 「呼び方は好きにすれば」 彼はそれだけ言うと、興味なさげに歩き出した。ついていくみくの背中に、不可解な違和感が張り付く。彼の視線だけが、他の生徒たちとは違って冷淡で、それゆえに逆に際立っていた。 昼休み、みくは古びた旧校舎へ足を運んだ。本館から離れたその建物は、ほぼ使われていないようで、静寂が降りている。何かに導かれるように廊下を進み、埃っぽい資料室へ入り込んだ。 棚の隙間に、古びた革表紙の日記が挟まっているのが見えた。 『封印された日記』 手に取った瞬間、背筋が震えた。中には、生徒たちの名前と日付。そして教師たちによる『開発』の記録が、克明に綴られていた。 「これ……」 読み進めるうちに、みくの体は熱を帯び始めた。文字を目で追うだけで、想像力が勝手に暴走し、太ももの内側を疼かせる。日記の内容は、性的な開発を受けた生徒たちの告白で埋め尽くされていた。 「何をしている」 蓮の声に、みくは日記を胸に抱いて振り返った。 「これは……」 「見つけたのか」 彼は日記を奪い取ると、無表情でページをめくった。 「余計なものに首を突っ込むと、痛い目を見る。転校生は特に」 「どういう意味?」 蓮は日記を棚に戻し、みくを見据えた。 「ここは普通の学園じゃない。深入りするな」 彼は背を向けて去っていった。残されたみくの胸に、恐怖と好奇心が入り混じる。日記の内容と、学園の裏にある何か。そして蓮の態度。すべてが繋がりそうで、まだ見えない。 敏感な体の疼きだけが、この学園に隠された真実への警告のように、甘く忍び寄っていた。

2章 / 全10

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