美咲は地下室の冷たい空気の中で、黒曜石を強く握りしめた。掌から伝わる脈動が、身体中の血液と一体化していく感覚。 「マスター、あなたの計画は失敗よ」 佐伯が眉をひそめる。 「何を言っているのですか。逃げ場などない」 「逃げるつもりはないわ。私が支配する側になるだけ」 美咲は石を胸元に押し当てた。熱が肌を伝い、身体の奥から熱い疼きが湧き上がる。 「あっ……」 佐伯が怪訝な表情で彼女に近づいた。 「美咲さん、落ち着いて」 「触れないで」 彼女の声に、これまでない力強さが宿る。同時に、黒曜石が激しく発光した。 「なっ……」 佐伯が一歩後退る。美咲は彼との距離を詰め、冷ややかな瞳で見下ろした。 「マスター、あなたの歪んだ愛——私が正しい形に直してあげる」 彼女は佐伯の襟首を掴み、強引に唇を重ねた。 「んっ……!」 口づけの中で、黒曜石の熱が相手に流れ込む。佐伯の身体が硬直し、膝から崩れ落ちた。 「な、何を……」 「分かるでしょう? この石の本来の使い方が」 美咲は彼を見下ろしながら、ゆっくりと服を脱ぎ捨てた。 「今夜から、あなたは私の犬よ」 佐伯が震えながら顔を上げる。その瞳には、恐怖と同時に歪んだ欲望が宿っていた。 「美咲さん……」 「違う。美咲様と呼びなさい」 彼女は彼の前に立ち、脚を開いた。 「お仕えなさい。私の全てに」 佐伯は這うように近づき、彼女の秘所に顔を埋めた。 「んっ……そう、いい子」 舌が蕾を弄ぶ感触に、快感の波が押し寄せる。だが今は、快楽そのものよりも、相手を支配する快感の方が勝っていた。 「あぁっ……もっと丁寧に」 美咲は彼の頭を掴み、腰を揺らした。黒曜石が胸元で脈動し、相手の意志を塗り替えていく。 「美咲様……あなたは、何て力を持っているのだ」 「家系の宿命よ。ただし——私は母様とは違う」 彼女は佐伯を突き放し、冷たい床に押し倒した。 「マスター、あなたの計画、全て私が引き継ぐわ。お父様のネットワークも、この社交場も——すべて私が支配する」 「そんな……」 「それとも、警察に通報されたい? ここで行われていること、すべて暴露されてもいいの?」 佐伯が青ざめた。美咲は勝利を確信し、冷ややかに微笑んだ。 「私に従うなら、今まで通り快楽を与えてあげる。逆らえば——破滅よ」 黒曜石が激しく脈動し、二人の間に新たな主従関係が成立した。
背徳の夜へ
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