春の陽気が肌に心地よい登校途中、美咲は何気なく空を見上げていた。三十路を目前にした彼女には、高校生の弟のために作ったお弁当が手提げ袋の中で揺れている。人妻として平凡な日常を送ってきた美咲だが、今日だけは何かが違う気がしていた。校門をくぐった瞬間、背筋に奇妙な震えが走る。 「おはようございます、先生」 生徒たちの挨拶を受けながら職員室へ向かう美咲。彼女は今朝から臨時講師としてこの学校に勤務することになったのだ。担当は保健体育。黒板に名前を書いた瞬間、チャイムが鳴り響いた。 「えっ……」 視界が一瞬にして歪んだ。まるで世界の色が鮮やかに塗り替えられたかのような感覚。下腹部から熱い塊がせり上がってきて、美咲は思わず机に手をついた。呼吸が荒くなる。身体の奥底で何かが目覚めようとしていた。 教室に入ると、男子生徒たちの視線が一斉に彼女へ向けられる。黒スーツを着た転校生らしき少年が、教室の隅で静かに彼女を見つめていた。名札には 「カイト」 と書かれている。 「皆さん、今日から保健体育の実技を始めます」 自分の口から出た言葉に、美咲自身が驚いた。本来であれば座学のはずだ。しかし身体は勝手に動き、教卓を脇にどけて教室の中央にスペースを作っていく。 「実技……ですか?」 前列の男子生徒が恐る恐る手を挙げた。 「そうです。今日は人体の構造について実践的に学びます」 美咲の声色には、普段の彼女にはない妖艶な響きが混じっていた。スカートの裾をたくし上げながら、彼女は生徒たちの方へ向き直る。授業中である限り、この身体は止まらないらしい。理性が焼き切れていく感覚の中で、美咲は薄っすらと笑みを浮かべた。 「さあ、誰か手を挙げて。先生と一緒に勉強しましょう」
快楽という名の授業へ
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