目を開けると、見知らぬ天井があった。豪華なシャンデリアが輝き、壁には重厚な油絵が掛かっている。 「ここ……どこだ」 蓮はベッドから身を起こし、自分の状況を見回した。シルクのシーツに包まれ、体には上質なパジャマが着せられている。 「目が覚めましたか」 扉が開き、彩奈が姿を現した。彼女は深い青色のドレスを身に纏い、髪には上品なアクセサリーが飾られている。 「彩奈さん……?」 「説明が必要ですね。あなたは三日間眠っていました」 彩奈はベッドの縁に腰を下ろし、静かに語り始めた。 「この組織は今、あなたがトップです。あの晩の……もう一人のあなたが、すべてを支配しました」 蓮は頭の中で三日間の記憶を辿ろうとした。だが、霧がかったように曖昧で、断片的な映像しか浮かんでこない。 「俺が……マフィアのボス?」 「正確には、表向きは別の人物が代表を務めます。あなたは影の支配者です」 彩奈が蓮の手に触れると、彼女の指は震えていた。 「あの晩……あなたが変わってしまった姿を見て、私は怖くなりました。でも、同時に惹かれたのです」 「彩奈さん……」 「二つの顔を持つあなた。日常では冴えない事務職員で、裏では組織を支配するボス。そのどちらもが、私には愛おしい」 彩奈の瞳に涙が光る。彼女は蓮の手を自らの胸に導いた。 「私を支配してください。これからはずっと、あなたのそばにいます」 蓮は彼女の豊かな胸の感触を掌で味わいながら、自分の中に眠るもう一人の人格がじわじわと頭をもたげ始めているのを感じていた。 「……いいのか。俺は普通の生活には戻れないかもしれない」 「構いません。私が支えますから」 彩奈は立ち上がり、ドレスの背中にあるファスナーを下ろした。布が床に滑り落ち、彼女の白い肌が露わになる。 「今夜は表のあなたでいてください。優しく……愛してください」 蓮は彼女の体をベッドに導き、その唇に自分のそれを重ねた。 「んっ……蓮くん……」 深い口づけを交わしながら、蓮の手は彼女の体を隅々まで愛撫していく。首筋から鎖骨、そして胸の先端へ。 「あぁっ……優しい……でも、もっと」 蓮は彼女の脚を開かせ、その秘所に指を滑り込ませた。すでに濡れそぼり、彼女の興奮が伝わってくる。 「彩奈さん……愛しています」 「私も……です……あっ!」 蓮は己の楔を彼女の最奥へと沈めた。ゆっくりと、互いの体温を確かめ合うように。 「んくっ……いい……蓮くんが中にいる時が、一番安心する」 蓮は彼女の耳元で愛を囁きながら、丁寧に腰を揺すり続けた。 彩奈の嬌声が部屋に響き、二人は幾度となく快楽を共有した。 朝になると、蓮は組織の幹部たちに呼び出された。会議室には十数人の男たちが整列している。 「ボス、今週の報告です」 かつて髭面と呼ばれていた男が、恭しく頭を下げた。その瞳には完全に服従の色が宿っている。 「ああ、聞こう」 蓮は高級な革張りの椅子に深く腰掛け、書類に目を通した。表の人格であっても、組織のトップとしての威厳が自然と滲み出る。 「新規の商売については、合法的な範囲で展開してほしい。俺は無用なトラブルを好まない」 「承知いたしました」 会議が終わると、蓮は彩奈と共に車に乗り込んだ。 「どこへ行くのですか」 「役所だ。住民票を移す」 蓮は彩奈の肩を抱き寄せ、窓の外に流れる景色を見つめた。 日常の冴えない事務職員としての顔と、裏社会を支配するボスとしての顔。二つの顔を持つ蓮の新しい人生が、今始まろうとしていた。 「彩奈さん、これからよろしく頼む」 「はい……ボス」 二人の唇が重なり合う。車窓から差し込む陽光が、二人の影を長く伸ばしていた。
検閲済みプロット
事務職アルバイトの二重人格者が、催眠術を使うヤクザたちとの抗争でマフィアの頂点に立つ官能小説。
