エラベノベル堂

儀式の果てへ

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10章 / 全10

「あああっ、いやっ、来る……何かが来るっ……」 美咲の全身が痙攣し、背中が弓なりに反り上がった。秘所に押し込まれた楔が激しく脈動し、子宮の奥を容赦なく突き上げる。 「イっちゃだめです、美咲様!」 ポチの必死の叫びが遠くから響いた。 「今解き放てば、二度と人には戻れない!」 美咲は理性の糸を必死に握りしめた。快楽が脳髄を焼き尽くそうとする中、彼女は震える指で自らの秘裂に押し込まれた楔を掴んだ。 「な、何をするの!」 影の老婆が叫んだ。 「抜くのよ!」 一気に楔を引き抜くと、熱い液体が溢れ出した。影たちが悲鳴を上げる。 「儀式が不完全なまま終わってしまった!」 美咲は荒い息を吐きながら、自らの体を抱きしめた。 「私は……魔王として目覚めない」 「ですが、力は半分ほど目覚めてしまいました」 ポチが静かに言った。 「不幸体質も、力の暴走の危険も残ります」 「いいえ、違うわ。不幸体質は、私の力を抑えるリミッターだったのね」 ポチが頷いた。 「その通りです。魔王としての力が強大になればなるほど、不幸体質として現れる。それが人間として生きるあなたを守る仕組みでした」 「だから、私は選ぶ。不完全なまま生きることを」 影たちがざわめき、徐々に薄れていった。 「さようなら、美咲様。いつか心が変わった時は、また呼んでくださいませ」 影たちが消えると、納戸には静寂が戻った。 「終わったわね……」 ポチが彼女の頬に寄り添った。 「美咲様……私はもう、長くはありません」 「えっ?」 「鍵の継承者としての役目は終わりました。私は本来の場所へ還ります」 美咲は目を見開いた。 「私は、かつてあなたに滅ぼされた国の生き残りです。復讐を誓い、長い時を待ちました。ですが、あなたと共に過ごす中で……憎しみは消えました」 光が強まり、ポチの輪郭が曖昧になっていく。 「いや、行かないで!」 美咲は手を伸ばした。だが、光は指の間をすり抜け、空中に消えていった。 朝が来た。美咲は客間の布団の上で目を覚ました。昨夜のことが夢だったかのように。だが、胸の奥の喪失感だけは確かだった。 「現実だったのね」 彼女は起き上がり、窓を開けた。階下から叔父の声が聞こえた。 「美咲ちゃん、朝ごはんだよ」 「はい、今行きます」 美咲は廊下を歩いた。その時、足元の畳が波打ったように感じた。 「あっ」 バランスを崩し、彼女は前のめりに倒れた。膝を強打した痛みが走る。 「いたっ……」 美咲は泣き笑いのような表情で立ち上がった。不幸体質は消えていない。いや、これからも消えることはないだろう。それが、彼女が選んだ道なのだから。 二日後、美咲は山門をくぐって実家を後にした。振り返ることはしなかった。新幹線に乗り、東京へ戻る。ただ一つ違うのは、胸の奥に秘めた記憶。そして、不完全なまま生きることを選んだ強さ。 「来年もまた、帰ってこようかな」 美咲は小さく笑った。冬の空は、どこまでも青く澄んでいた。 一方、寺の納戸では。古びた電動マッサージ器が、微かに振動し始めていた。誰もいない部屋で、それはまるで 「次の来訪者」 を待っているかのように、低く唸り続けていた。

検閲済みプロット

カフェ店員の主人公は年末に実家の寺へ帰省するが、そこは快楽を溜め込む幽霊たちが巣食う場所だった。彼らに媚薬を投与され、電動マッサージ器と肉棒で寸止めを繰り返され、快楽に飢えた体に改造されていく。実は魔王の転生である彼女の記憶が蘻る中、世界滅亡の鍵を守るペットが影から見守る。最終的に彼女は自らの不幸体質と向き合い、快楽を制御する道徳的な結末へと至る。

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