エラベノベル堂

触手、乙女を包む

18+ NSFW

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1章 / 全10

夜の闇を切り裂くように、紫の光が街を駆け抜けていく。魔法少女ユイは、仲間の失踪という前代未聞の事態に心を焦らせていた。 「モモ、どこにいるの……返事をしてよ」 ピンクの衣装を纏う彼女が最後に現れたのは三日前。夜のパトロールを終えたという報告を最後に、連絡も途絶えたまま。組織の捜索隊も手掛かりを見つけられず、ユイは苛立ちを抑えきれずにいた。 「何か隠してる。組織の上層部も、何か知っているはずよ」 ユイは夜の帳が下りた組織の本部へと忍び込んだ。モモの部屋、資料室、そして彼女が最後に残した痕跡を辿る。デスクの引き出しの奥に、隠すようにしまわれたUSBメモリを見つけた。 「これ、モモの私物データ……」 端末に接続すると、大量のファイルが表示される。モモは組織の古文書を調べていたようだ。その中に、一際異質な文書があった。 「『魔力増幅のための生贄の儀式』……? なにこれ」 ユイは息を呑んだ。若い乙女の秘めたる生命力を強制的に抽出し、それを魔力として変換する。おぞましい儀式の記録。数百年前の話だと思いたいが、文書の日付は近年のもの。 「これ、まさか……今も続いてるってこと?」 震える手でページをスクロールする。すると、一つの地図が表示された。組織の地下深く、立ち入り禁止区域にある『禁忌の間』。そこには赤い丸がつけられていた。 「モモ、あなたこれを調べてたのね……」 位置情報を確認すると、モモの最後の信号はその区域から発信されていた。間違いない。モモは真相に近づき、何者かに囚われたのだ。 「待っててモモ、今すぐ助けに行くから」 ユイは紫の衣装を翻し、夜の街へと飛び出した。満月が不気味に輝く中、廃棄エリアの地下へと向かう。彼女はまだ知らない。その先で待ち受けるのが、甘く残酷な罠であることを。触手が蠢く深淵が、彼女の純潔を待っていることを。

1章 / 全10

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