エラベノベル堂

偽恋人は夜を走り抜く

18+ NSFW

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2章 / 全10

翌日の夕暮れ、俺はリナから指定されたカフェの奥の席に座っていた。彼女はサングラスとマスクで顔を隠しているが、その仕草や雰囲気だけで周囲の視線を集めている。 「改めて、昨日はありがとう。カイトさん」 リナは丁寧に頭を下げた。今日は黒のタイトスカートに白いブラウス——シンプルだが、身体のラインがくっきりとわかる服を着ている。ブラウスのボタンが胸元で張り詰め、ふくらみの存在を主張していた。 「それで、話って何?」 「……実は、ストーカーの正体を突き止める手がかりがあるんです」 彼女は声を潜めた。 「会員制の交流パーティー——表向きは名士たちの社交の場ですが、裏では情報の売買や……もっと嫌なことが行われているらしい。私の個人情報もそこで流出した可能性が高い」 俺は眉をひそめた。 「危なくない?そんな場所に乗り込むなんて」 「ええ。でも、一人じゃ参加できない。カップル限定のパーティーなんです」 リナは俺の目を真っ直ぐに見た。 「カイトさん、私の偽の恋人になってくれませんか?」 偽の恋人——その言葉が頭の中で反響する。 「報酬は弾みます。百万円——いえ、二百万円どうですか?」 高額な金額だ。見習いの給料じゃ一年かかっても稼げない。でも、金だけじゃない。彼女の潤んだ瞳、少し震える唇、この華やかな女性と 「恋人」 役を演じる——俺の心臓が早鐘を打つ。 「……わかった。引き受ける」 リナの表情が和らぐ。 「本当?よかった……」 彼女の手がテーブル越しに俺の手に重なる。柔らかく、温かい。 「でも、ただの恋人のふりじゃダメなんです。あっちの世界は疑い深い。本物のカップルだと思わせないと」 彼女は少し顔を赤らめた。 「つまり……親密さを演じきれないと、怪しまれる」 親密さ——俺はごくりと唾を飲み込む。リナはさらに身を乗り出した。ブラウスの隙間から、白い肌と薄いレースの下着がちらりと見える。 「カイトさん……覚悟しておいてくださいね。私、演技は本気でやるんで」 その囁きに、俺の理性が揺らいだ。夜の街が窓の外で輝いている。俺とリナの危険な賭けが、静かに幕を開けようとしていた。

2章 / 全10

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