タクミはミサキを抱きかかえたまま、薄暗い廊下を走った。非常灯の赤い光が不規則に明滅し、彼らの影を壁に映し出す。 「タクミ……私、歩けるから……」 ミサキが弱々しい声で抗議したが、タクミは首を振った。 「いいから、離さない」 彼女の肌は汗と体液で濡れており、タクミの腕に張り付く。その温かさが、彼女が生きている証だった。換気ダクトへの入り口に戻る。タクミは片手で蓋を開け、ミサキを先に押し上げた。 「くっ……痛い……」 彼女が呻く。機械に開発された身体は敏感になりすぎていて、わずかな摩擦でも反応してしまう。 「ごめん、もう少しだ」 タクミも続いてダクトへ入り込む。狭い空間を這い進む二人。背後で警報音が鳴り響き始めた。 「システム復旧まで十五分。急がないと」 ミサキが震える声で言った。 「タクミ、私……怖い。体が、変なの……」 「……分かってる」 タクミは彼女の手を握り締めた。 「俺がいる。絶対に離さない」 ダクトの出口が見えてきた。夜風が流れ込んでくる。タクミは先に降り、ミサキを受け止めた。彼女はよろめきながら、タクミの胸に顔を埋めた。 「ごめんね……私のせいで」 「違う。全部、仕組まれてたんだ」 タクミは彼女の濡れた髪を撫でた。そして、自分もまた駒の一つだったことを思い出す。監視者候補。その事実は、彼の胸に重くのしかかっていた。二人は夜の街へと紛れ込んだ。ネオンが毒々しく輝く路地裏。監視ドローンが頭上を通り過ぎていく。 「どこへ行くの?」 ミサキが問う。タクミは答えに詰まった。逃げる先など、どこにもないのかもしれない。都市の支配構造は、彼らが想像する以上に根深い。 「とりあえず、隠れ場所を探そう」 彼らは廃墟ビルの地下へと足を踏み入れた。壁には落書きが描かれ、床には埃が積もっている。タクミはミサキを壁に寄りかからせ、上着をかけ直した。 「寒いか?」 「ううん……大丈夫」 ミサキはタクミの顔を見上げた。その瞳には、恐怖と、微かな安堵が混在していた。 「タクミ……抱きしめて」 タクミは彼女を抱き寄せた。ミサキの肌が熱く、彼の理性を試す。彼女の体は機械によって開発され、わずかな接触にも反応してしまう。 「んっ……」 ミサキが小さく声を漏らす。タクミの手が彼女の背中を滑ると、彼女はビクリと身を震わせた。 「ごめん、嫌だったか」 「違うの……体が、勝手に……」 ミサキは涙を浮かべていた。 「私、もう普通に戻れないかもしれない……あんなことされて、感じちゃって……」 タクミは彼女の頬に手を添えた。 「ミサキ、何があっても、お前はおまだ」 そして、彼は彼女に唇を重ねた。最初は触れるだけのキス。しかし、ミサキが彼の首に腕を回すと、キスは深くなっていった。 「タクミ……私、確かめたいの……あなたとなら、感じてもいいって」 タクミは彼女の華奢な体を抱きしめ、廃墟の床に横たえた。ミサキの肌が月光に照らされて白く輝く。彼は彼女の胸の先端に唇を寄せ、優しく含んだ。 「あっ……んんっ……」 ミサキの背中が弓なりに反る。機械による陵辱とは違う、愛のある愛撫。タクミの手が彼女の太腿を撫で上げ、秘所に触れた。そこはまだ濡れており、彼の指を受け入れた。 「くぅんっ……タクミ……」 タクミは自分のズボンを下ろし、彼女の秘奥に先端を押し当てた。そして、ゆっくりと挿入していく。 「あぁぁっ……!」 ミサキの内部が彼を包み込む。熱く、狭く、そして愛おしい。 「ミサキ……好きだ」 タクミは動き始めた。激しくはなく、愛を確かめ合うようなゆっくりとしたピストン。 「んっ、あっ……タクミ、私も……好き」 二人の吐息が交じり合う。タクミは彼女の耳元で囁いた。 「絶対に、逃げ切ろう。二人で」 ミサキが頷く。彼女の内部が彼を締め付け、二人は同時に果てた。タクミは彼女の中に自分を放ち、彼女を強く抱きしめた。情事の後、二人は裸のまま抱き合っていた。 「タクミ、私たち、どうなるの?」 ミサキが不安げに問う。タクミは答えられなかった。都市の支配から逃げられる保証などない。だが、彼は一つだけ確信していた。どんな結末が待っていようと、二人は一緒にいる。それだけは、誰にも奪えない。 「分からない。でも、一人じゃない」 ミサキが彼の胸に顔を埋める。外では、朝日が昇り始めていた。二人の前には、長い逃亡の日々が待っている。だが、絶望の中で見つけた愛が、彼らを支えていく。タクミは決意を新たにした。この都市の真実を暴き、ミサキと共に生き抜く。たとえ、その先に更なる闇が待っていようとも。廃墟の窓から差し込む朝の光が、二人の体を照らしていた。
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サイバーパンクな近未来都市。未知の伝染病『グレイ・ロット』が蔓延する中、美術大学生のミサキ(美咲)は、自らの描く絵画が特異な治癒効果を持つことを示唆され、企業の研究所に隔離される。主人公のタクミ(拓海)は警察官の真面目な青年で、ミサキの幼馴染。彼女を救うため非公式に研究所へ潜入する。そこで彼が目にしたのは、治療という名目で、多数の機械アームに拘束され、秘密の部位を執拗に開発され、快楽と苦痛の狭間で翻弄されるミサキの姿だった。タクミは調査を続けるうちに、この伝染病と治療法に関する驚愕の事実と、研究所の真の目的を知る。






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