エラベノベル堂

絵筆で未来を描き変える

18+ NSFW

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9章 / 全10

タクミは責任者の目を真っ直ぐに見つめたまま、更に一歩踏み出した。 「監視者候補という立場は、知っているはずだ。都市法第四十七条、監視者は緊急時に限り、施設の全機能を一時停止させる権限を持つ」 「馬鹿な……その権限は承認された正規の監視者だけに」 「臨時承認は済んでいる。先ほど研究員が認証しただろう」 タクミの声は静かだが、有無を言わせぬ響きを持っていた。 「嘘だ! 君は候補に過ぎない」 「だから調査に来た。そして重大な違法行為を確認した」 タクミは端末を取り出し、コピーしたデータを表示した。 「伝染病の人工製造、不服従フェロモンの抽出、そして不正な人体実験。これらが外部に漏れれば、企業だけの問題では済まない。警察組織、都市の上層部、全てが連鎖的に崩壊する」 「脅しているのか」 「警告だ」 タクミは画面を指さした。 「君の個人の認証コード、ログイン履歴、承認印。全てここにある。上層部が責任を問う時、誰が生贄になる?」 責任者の顔色が変わった。タクミは更に畳みかけた。 「都市法第五十三条、緊急停止プロトコル。監視者の判断一つで、この施設の全システムを凍結できる。研究データ、監視記録、全てがロックされる。そして調査委員会が召集される」 「待て……話し合おうではないか」 「今更遅い」 タクミがコンソールに手を伸ばした瞬間、責任者が叫んだ。 「待て! 分かった、システムを止めろ」 タクミは口元を歪めた。 「賢明な判断だ」 彼は素早くキーボードを操作した。認証画面、承認コード、そして最終確認。エンターキーを押した瞬間、 Facility-wide alert が鳴り響いた。『緊急停止プロトコル、実行』電子音声が告げる。ガラスの向こうで、機械アームがピタリと止まった。 「あ……あぁ……」 ミサキの体が力なく揺れる。太い管が彼女の秘所から抜かれ、粘液がどっと溢れ出した。胸を責めていたカップが外れ、吸い上げられていた乳白色の液体がシートに滴る。 「止まった……」 タクミは息を吐き出した。静寂が訪れる。機械の駆動音が消え、残るのはミサキの荒い呼吸音だけだった。責任者が膝から崩れ落ちる。 「君は……何をしたのだ」 「決着をつけたまでだ」 タクミはガラスに向き直った。ミサキの四肢を固定していたリングが緩み、彼女の体がゆっくりと降ろされていく。 「ミサキ、今助ける」 タクミは走り出した。責任者は床に座り込んだまま、動こうとしない。システムロックは解除されるまで最低三十分。その間、施設の機能は完全に停止する。彼は観察室を抜け、治療室のドアへと向かった。電子ロックは既に無効化されていた。ドアが開く。消毒液と体液の匂いが鼻をつく。 「タク……ミ……」 ミサキが虚ろな目で彼を見上げた。全身は汗と精液にまみれ、太腿には愛液が伝っている。タクミは上着を脱ぎ、彼女の体にかけた。 「遅くなってごめん」 彼女を抱き上げる。その体は驚くほど軽かった。 「タクミ……来てくれたの……?」 「ああ。絶対に離さない」 タクミは彼女を抱きしめ、出口へと歩き出した。背後でモニターが不気味に明滅していたが、今は関係なかった。二人の脱出が始まる。

9章 / 全10

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