境内の静寂が戻っていた。朝のお勤めを終えたこはるは、いつも通りに手水舎で柄杓を握り、参拝客に微笑んでいた。巫女としての日常。何一つ変わらない穏やかな日々。だが、彼女の内側では何かが決定的に変わってしまっていた。 「こはる、顔色が悪いようじゃが、大丈夫か?」 祖父の心配そうな声に、彼女は首を横に振った。 「大丈夫だよ、おじいちゃん。ちょっと寝不足なだけ」 嘘ではなかった。昨夜、彼女は一睡もできなかったのだ。身体の奥底で疼く感覚が消えず、幾度となく寝床で身をよじり、自身の指で秘所を弄ってしまった。それでも満たされることはなかった。 「そうか……無理はするでないぞ」 祖父の優しい言葉に、こはるは罪悪感を抱きながら頷いた。 「うん、ありがとう、おじいちゃん」 日が沈み、境内が闇に包まれる。祖父の寝息が聞こえるようになっても、こはるは目を閉じることができなかった。身体の奥底で、あの感覚が蘇る。胎内を満たされた圧倒的な充足感。子宮を蹂躙された痺れるような快楽。恐怖だったはずの記憶が、今では甘い疼きとなって彼女を苛んでいた。 「だめ……思い出しちゃだめ……」 自身の身体を抱きしめても、疼きは消えない。むしろ、時間が経つほどに強くなっていく。 「お腹……熱い……あの子たちが、呼んでる……」 こはるは静かに布団から抜け出した。廊下を音もなく進み、裏手の地下倉庫へと向かう。月明かりが石段を照らし、彼女の影を長く落としていた。 「誰も見てない……誰も知らない……」 倉庫の扉を開けると、湿った空気が肌を撫でる。あの匂いが残っていた。粘液と体液が混ざり合った、甘くて生臭い匂い。それを吸い込むだけで、身体の芯が熱くなった。 「ここ……あの子たちがいる場所……」 こはるは震える足で石段を降りた。倉庫の奥に、黒い漆塗りの箱が転がっていた。封印されたはずの紙札は、すでに剥がれ落ちている。彼女は箱の前に膝をつき、両手で蓋を愛おしむように撫でた。冷たい表面から、微かな振動が伝わってくるようだった。 「待ってて……今、開けてあげるから」 こはるの瞳は、妖しい光を宿していた。 「私、もう戻れない……分かってる……」 彼女は陶器のような笑みを浮かべた。 「だから……もっと……いっぱいして……」 彼女は自らの手で、箱の蓋をゆっくりと持ち上げた。闇の中で、待ちわびていた触手たちが彼女に向かって伸びてくる。こはるは恍惚とした表情で、自分から触手を迎え入れた。 「んっ……おかえり……」 境内には静寂が戻ったが、地下倉庫の闇の中で、彼女の堕天は完了していた。誰も知らない。神に仕える巫女が、夜な夜な倉庫へ通い、禁忌の快楽に身を委ねていることを。
検閲済みプロット
神社の娘であり巫女のこはるは、ドジな性格で知られている。祖父から奉納された呪物の箱を地下倉庫へ移すよう頼まれるが、転倒して箱を開けてしまう。溢れ出した触手を持つ怪しい蟲たちに襲われ、催淫効果のある粘液を注がれ、激しい行為に溺れていく。最終的に箱を閉じて事態は収束するが、その快楽に魅入られ、再び倉庫へ通う背徳的な結末を迎える。




















