エラベノベル堂

真面目な委員長の放送事故

18+ NSFW

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1章 / 全10

「また遅刻かよ、葵奈」 朝のホームルームが始まって十分後、教室の引き戸がガララと開いた。息を切らして駆け込んできた葵奈を、隼太は呆れた目で迎えた。 「ごめんごめん、目覚まし止まってた」 葵奈はへらりと笑って、自分の席へ向かう。その無防備な笑顔に、隼太は苛立ちを覚えずにはいられなかった。 「今月で五回目だぞ。山岡先生に言われても知らないからな」 「はいはい、委員長」 葵奈が通り過ぎた瞬間、ふわりと甘い香りが漂った。シャンプーの残り香だろうか。隼太は無意識に鼻を鳴らし、そして自分の反応にハッとした。 彼女の制服は着崩されていた。襟元は緩く開き、白いブラウスのボタンは胸元で一つ外れている。スカートも短く、座れば太腿が露わになりそうだ。 「おい、ボタン」 「え?」 「胸元。開いてる」 隼太は視線を逸らしながら指摘した。葵奈は自分の胸元を見下ろし、けろりとした顔で直そうともしない。 「ああ、これ? 暑いからいいじゃん」 「よくない。校則違反だ」 「委員長は堅苦しいなあ」 葵奈は自分の席に座り、机に頬杖をついた。その仕草でブラウスが引き伸ばされ、柔らかな曲線が浮き彫りになる。隼太は喉が渇くのを感じた。 何を考えているんだ、俺は。 教室の前方で担任の山岡が咳払いをした。 「おい、騒ぐな。この前の実行委員会で決まった通り、うちのクラスは焼きそば屋台を出すことになった。責任者を二人選ぶから、立候補してくれ」 しんと静まり返る教室。誰も手を挙げようとしない。 「おい、隼太。学級委員だろ、やれよ」 「え、俺ですか?」 「もう一人は……おい、そこの葵奈」 「はい?」 「お前もだ。遅刻の罰として、しっかり働け」 「えー、面倒くさいなあ」 葵奈が不満げに口を尖らせる。その唇の柔らかさを、隼太は想像してしまった。彼女の甘い香りが、また鼻腔をくすぐる。 「嫌だと言っても聞かないぞ。お前たち二人で、文化祭を成功させろ」 山岡の言葉に、隼太は深い溜め息をついた。迂闊だ。この、だらしない女と二人きりで準備を進めるなんて。 葵奈の方を見ると、彼女は悪戯っぽく笑っていた。 「よろしくね、委員長」 その瞳の奥に、何か淡い光が宿っているように見えたのは、隼太の思い過ごしだろうか。

1章 / 全10

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