「まさか本当にいるとはな……」 将大は震える指でスマホのライトを点灯させながら、深夜の公園への入り口で足を止めた。時間は午前二時を回っている。街灯の明かりは頼りなく、不気味な影を落としていた。数日前からSNSで囁かれている『赤タイツ男』の怪談。深夜の公園に現れるというその存在は、どうやらただの噂ではないらしい。友人たちは 「行くわけないだろ」 と笑っていたが、将大の中の好奇心が疼いてしまったのだ。 「幽霊ならまだマシだろ……たぶん」 怪談が好きだと言いつつ、実際は怖がりな将大。それでも何かに憑りつかれたように家を抜け出してきた。ブランコが風に揺られてきしむ音だけが響く静寂の中、彼は公園の奥へと足を進めた。そして、見つけた。ジャングルジムの陰からそっと覗き込むと、そこにいたのは予想外の人物だった。 「え……?」 鮮やかな赤いタイツに身を包んだ人影が、奇妙な体操を行っている。前屈、開脚、そして不思議な回転運動。その動きは幽霊などではなく、明らかに生きた人間のものだった。 「まさか……美玲先輩?」 将大が思わず声を漏らすと、赤い人影がビクリと体を強張らせた。ゆっくりと振り返ったその顔は、学校一真面目な優等生として知られる美玲先輩その人だった。黒髪をポニーテールに結び、普段の清楚なイメージとは程遠い姿。 「しっ、将大くん!?」 彼女の顔から血の気が引いていくのが分かった。鮮やかな赤いタイツという奇抜な姿をした美玲先輩は、幽霊を見た以上に青ざめた表情で、唇を震わせていた。 「なんで……そんな格好で……」 将大の問いかけに、彼女は言葉を失い、その場に立ち尽くす。赤いタイツが街灯の光を浴びて妖しく光った。
赤タイツの秘密
18+ NSFW小説ID: cmoy8coeb000001ldtb0ki480










