エラベノベル堂

朝になったら美少女

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5章 / 全10

放課後のチャイムが鳴り響くと、教室の空気が一瞬で変わった。先生が退出するのを待っていたかのように、祐介が立ち上がり、壮真の肩に手を置いた。 「よし、放課後だな」 「ああ、そうだけど……」 壮真は教科書を片付けながら、不安そうに答えた。一日中、二人のいたずらに翻弄され、心身ともに疲弊していた。 「今日は特別な場所へ連れて行ってやるよ」 優人が後ろから声をかけてくる。その口調には、何か含みがあるように感じられた。 「特別な場所?」 「まあ、来ればわかる。面白いものを見せてやるよ」 祐介がニヤリと笑う。その笑みは、幼馴染のそれではなく、どこか獲物を狙う捕食者のようだった。 「いや、俺は帰りたいんだけど……」 「逃がさないよ」 優人の手が背中に回り、有無を言わせない力強さで押し出される。結局、二人に挟まれる形で教室を出る羽目になった。 「おい、どこ行くんだよ」 「いいから、いいから」 祐介は楽しそうに先導する。廊下を抜け、階段を降り、渡り廊下を通って体育館の方へ。その間も、すれ違う生徒たちの視線が壮真に向けられる。女子の制服を着た美少女が、二人の男子に連れられて歩いている。その光景は、傍目には奇妙に見えるだろう。 「ここだ」 祐介が止まったのは、校庭の隅にある倉庫の前だった。錆びた鉄扉には 「体育倉庫」 と書かれたプレートがかかっている。 「体育倉庫?何しに来たんだよ」 「だから、面白いものを見せてやるって」 祐介は鍵を取り出し、扉を開けた。重い音と共に、扉が開く。中は薄暗く、埃っぽい匂いが漂ってきた。 「ほら、入れよ」 優人が背中を押す。拒否する間もなく、壮真は倉庫の中へと押し込まれた。祐介と優人も続いて入ってくる。 「な、何するつもりだよ……」 薄暗い中、二人の顔が逆光で見えない。しかし、気配は間近に迫っている。心臓が早鐘を打つ。閉鎖空間特有の圧迫感と、二人の友人の変貌ぶりに、不安が胸を満たす。 「今日一日、散々可愛がってもらった感想は?」 祐介の声が、闇の中から響いてきた。低く、押し殺したような声。 「っ……それは……」 言葉に詰まる。確かに、一日中体を触られ、未知の感覚に翻弄された。しかし、それを認めるのは何かが違う気がした。 「女の体になったんだから、ちゃんと楽しんだほうがいいんじゃないか?」 優人の声も、どこか冷ややかで、同時に熱を孕んでいる。 「え……?」 状況が飲み込めず、壮真は息を呑んだ。薄暗い倉庫の中で、二人の気配が近づいてくる。逃げ場はない。緊張感が最高潮に達した瞬間、背後で重い音がした。扉が閉められたのだ。薄暗い倉庫の中、祐介と優人に挟まれ、壮真は息を詰めた。何が始まるのか。恐怖と、名状しがたい期待が、胸の中で混ざり合う。

5章 / 全10

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