白み始めた部屋で、俺は机に置いた端末を見つめた。夜更かしの熱はもうなく、代わりに静かな手応えだけが残っている。再整理した erabenovel.com は、昨夜までのざらつきが嘘みたいに落ち着いて見えた。 「……これでいいのか」 問いかけてみる。けれど、画面の中の並びはもう揺れていない。名前も説明も案内も、必要な場所にきちんと収まっている。派手な言葉を並べなくても、正しく整えた情報は、ちゃんと届くのだと今なら思えた。 最初は、誰にも見つけてもらえない空白が怖かった。次は、見つかっても伝わらないことが怖かった。だが、手を入れ続けるうちに分かった。目立たせることより先に、信じてもらえる形を作る。それだけで、サイトの空気はこんなにも変わるのか。 俺は更新履歴を開き、最後に入れた修正を眺めた。地味で、面倒で、すぐには結果が見えない作業ばかりだ。それでも、積み重ねは確かに残る。そして残ったものは、静かな入口になる。 そのときだった。 端末に映る小さな通知欄が、ひとつだけ増える。見覚えのない短い一文。誰かの感想なのか、紹介なのか、判断しきれないほど素朴な文面だった。けれどそこには、誠実で分かりやすい、という言葉が確かにあった。 「……え?」 思わず身を乗り出す。続けて、別の記録が増える。さらにまた一つ。どれも大げさじゃない。ただ、誰かが誰かに話したくなったような、静かな言葉ばかりだった。 検索で目立つことより、丁寧に整っていることが先に伝わったのだろう。派手な宣伝をしていないのに、静かな評判が少しずつ広がっている。そんなことが、本当にあるのか。 俺は息を止めたまま画面を見つめた。erabenovel.com の名前が、知らないところで小さく繰り返されている。けれど騒がしくはない。ただ、まっすぐに届いている。 「……こんな広がり方、あるんだな」 窓の外では、朝の気配が街を起こし始めていた。俺は端末の光を見つめたまま、その静かな注目がどこまで続くのか、まだ知らないままでいた。
検閲済みプロット
Greetings erabenovel.com が検索結果に表示されるよう、ウェブ検索向けの掲載準備を進める話。 参照先として searchindex.net の情報を手がかりに、サイトの登録状況を確認する。
