「あっ、あぁッ……もう……無理……」 限界だった。何度も何度も押し寄せる絶頂の波に、私の理性は完全に削り取られていく。視界が白く染まり、耳鳴りが遠くなっていくのを感じた。 「あはっ、気絶しちゃった」 小悪魔の声が遠くから聞こえる。暗闇に沈んでいく意識の中で、私は安堵していた。もうこれ以上、耐えなくていいのだと。 「残念。もっと遊べると思ったのに」 「でも予言書にはこうあるよ。『深淵に沈みしとき、真の淫魔は目覚める』って」 教祖が何かを言っている。でももう、どうでもよかった。 暗い。温かい。何も考えなくていい安らぎの場所。 けれどその奥底で、何かが蠢いた。今まで眠っていた、ずっと封印していた 「私」 ではない 「私」 が。 ねえ、こんなところで終わるつもり? 頭の中で声がした。私の声。でも私じゃない声。 あんな奴らに、いいようにされて。悔しくないの? 「くっ……うぅ……」 目蓋の裏で炎が燃え上がる。いや、それは炎ではなかった。金色に輝く欲望の光だ。 ねえ、代わってあげる。あなたはもう休んでいいわ。 その瞬間、私は 「彼女」 の存在を認識した。私の中にずっと潜んでいた、サキュバスとしての真の姿。淫乱で、貪欲で、すべてを支配する女王。 意識が反転する。沈んでいたはずの闇から、まばゆい光の中へと弾き出された。 「んっ……」 目を開けた瞬間、地下室の空気が変わったことに全員が気づいたはずだ。私の瞳が、先ほどまでの怯えた少女のものから、妖艶に光を放つ魔性のそれへと変貌していた。 「あら、おはよう。いい気候ね」 口から零れたのは、甘く粘着質なアルトの声だった。私ではない 「彼女」 が、ゆっくりと体を起こす。 「えっ、気絶から覚めたの?」 小悪魔たちが戸惑いながら後ずさる。その反応がおかしくて、私は喉の奥で笑った。 「かわいい子たち。さっきまで私をそんなに気持ちよくしてくれてたのに、もう怖がり始めるの?」 祭壇に固定されていたはずの手首が、いつの間にか自由になっていた。拘束具は外れていない。ただ私の体が、あまりにも滑らかに抜け出しただけだ。 「なっ、どうやって……」 教祖が予言書を取り落としそうになる。あわてて拾い上げる姿が滑稽だった。 「驚いた? でも残念ね。あなた、本当に教祖なの?」 私は祭壇の上で優雅に足を組み替える。まだ挿さったままの電動バイブが、恥ずかしい音を立てて揺れた。 「あら、これまだ動いてる。ずいぶん熱心に開発してくれたみたいね」 私はそれを無造作に引き抜き、手の中で転がした。 「でもね、教え方が間違ってたわ。サキュバスを開発するなら、もっとこう……支配されるんじゃなくて、支配する側に回るのよ」 ゆっくりと立ち上がり、私は小悪魔たちの方へ歩み寄る。彼女たちは本能的に理解していたのだろう。今目の前にいるのは、さっきまでの獲物ではないことを。 「さあ、今度は私が遊んであげる」 私は金色に輝く瞳で彼女たちを見下ろし、余裕の笑みを浮かべた。
快楽に身を委ねる
18+ NSFW小説ID: cmnqov3r1000001qg0qegic0f

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