澪は美月の顎を強引に上向かせた。その瞳には、歪んだ愛憎が渦巻いている。 「お前は私の全てを奪った。親の愛、家の財産、そして私が手にするはずだった幸福……全てを」 美月は目を見開いた。男たちの動きが一時的に止まる。 「お姉ちゃん……?」 「お前が生まれた瞬間から、私は影に追いやられた。美しくて聡明で、誰からも愛される妹。私はその対照的な存在として、ずっと疎まれていたのよ」 澪の声には、長年抱えてきた怨恨が滲んでいた。 「だから復讐してやると決めた。お前を完全に堕とし、私の下僕として従わせる」 男たちが再び動き始める。美月は抵抗しようとしたが、身体は快楽に支配され、意思に反して腰を揺らめていた。 「いや……お姉ちゃん、そんな……」 「今さら懇願しても無駄よ。お前はもう、私の計画通りに動いている」 澪は懐から一枚の古い羊皮紙を取り出した。そこには複雑な魔法陣が描かれている。 「この拘束具は、お前の魔力を封じるだけでなく、記憶を呼び覚ます効果もある。精液を受け入れるたびに、かつての自分を思い出す」 美月の脳裏に、断片的な光景が走った。黒い空に浮かぶ赤い月。燃え盛る都市。悲鳴を上げる人々。 「っ……!」 「そうよ、思い出しているのでしょう。お前はかつて世界を滅ぼそうとした魔王だった」 澪の言葉が、美月の中で何かを弾けさせた。 「魔王……私は……」 記憶の波が押し寄せる。かつて彼女は、強大な魔力を持って世界を恐怖に陥れた。人間たちの欲望と欺瞞に絶望し、全てを無に帰そうとした。 「けれど人間たちに封印され、記憶を失って転生した。それが今の美月よ」 澪は冷酷に告げた。 「私はその記憶を呼び覚まし、お前を再び魔王として蘇らせる。ただし今度は、私の支配下で」 美月の頭の中で、過去と現在が交錯した。教師としての記憶。サキュバスとして目覚めた感覚。そして遥か昔、魔王として君臨していた頃の記憶。 「くっ……頭が……」 男たちの精液が注ぎ込まれるたび、記憶の輪郭が鮮明になる。かつて彼女が抱いていた絶望。人間への憎悪。そして何よりも、孤独。 「ああっ……んんっ!」 美月の嬌声が地下室に響く。その声には、快楽と絶望が混ざり合っていた。 「思い出せ。お前の本来の力を」 澪が囁く。その手には、美月の額に触れようとしていた。 「私は……魔王……そして……」 美月の瞳が、瞬間的に金色に光った。首輪の呪縛が軋む音がした気がした。 「お姉ちゃん……私は、お前を……」 美月の口から、自分でも予期せぬ言葉が漏れた。 「許さない……」 その声は、教師としての美月のものではなかった。遥かに古く、深い怨恨を宿した声。 「お前を……全員を、私のものにする」 澪が一瞬、表情を崩した。美月の放つ威圧感に、本能的な恐怖を感じたのだ。 「何を……?」 美月の唇が歪んだ。それは教師としての彼女が浮かべたことのない、妖艶で冷酷な笑みだった。 「思い出したわ。私は誰かに従う存在ではない」 美月の身体を包む熱気が、質の異なるものへと変わり始めていた。
裏切りの果てに魔王が蘇る
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