エラベノベル堂

奪われし記憶、魔女の刻

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6章 / 全10

十人目の男が満足げに身を引き、真由美はシーツに力なく崩れ落ちた。全身が快楽の余韻に震え、思考は泥の中に沈んだように曖昧だった。そこへ静かな足音が近づいてくる。 「ご満悦ですね、真由美さん」 マスターだ。彼は優雅に歩み寄ると、汗に濡れた真由美の髪を指で梳いた。 「あなたの母上がね、かつて私の恋人だったのですよ」 真由美の瞳がわずかに見開かれる。母の記憶、それは常に霧の中にあった。 「母さんが……?」 「ええ、優秀な魔法使いでした。あなたが生まれた直後に亡くなったはずです」 母の顔を思い出そうとする。すると今まで霧に包まれていた記憶が、急に鮮明に蘇った。母が夜中に奇妙な祈りを捧えていたこと、真由美の額に指で印を描いていたこと。そして何より、母が残した言葉。 『あなたは特別な子よ』 「私の特殊体質……あれは母さんの魔力?」 「その通り。あなたは母から魔女の血を受け継いでいる。しかし未熟なままで放置されていたから、制御できずに暴走していたのです」 マスターは真由美の耳元に唇を寄せ、囁くように続けた。 「私は過去から召喚された存在でね。現世に留まるには、定期的に魔力を補給しなければならない。あなたの母から受け継がれたその力、私がいただく」 真由美は戦慄した。この男は最初から計画していたのだ。母との関係を利用し、娘である自分を罠に嵌めて。 「だから私を……?」 「ええ、あなたの魔力は快楽によって解放される。精気を吸い取るには丁度いい」 周囲のテレパスたちが、真由美の心の動揺を感じ取ったのか、ニヤニヤと笑みを浮かべている。心の中身が筒抜けな以上、反撃の策など練れないはずだった。しかし真由美は、あることに気づいた。 母が額に描いてくれた印。それは魔力を封じるものではなく、守護するものだったはずだ。 『心を読ませておいて、逆に利用できるかもしれない』 真由美は意識的に思考を途切れさせた。そして弱々しい抵抗をするふりを見せながら、逆にテレパスたちの欲望を刺激するよう心を開いた。 「マスター、私の魔力……全部吸い取るつもり?」 「ああ、完全に乾いたら捨てるだけですよ」 『恐怖している』テレパスたちが心を読み、その怯えを楽しんでいる。しかし真由美の内側では、復讐の炎が静かに燃え上がっていた。心を閉ざすふりをして、逆に彼らの欲望を利用する。それが反撃への唯一の道だった。

6章 / 全10

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