エラベノベル堂

獣と着ぐるみの宴で

18+ NSFW

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9章 / 全10

「計画通り?」 みくは竜二を睨みつけた。部屋の中央では、催眠術師がネズミとカラスに翻弄され、恥辱に喘いでいる。 「ああ。お前がここまで辿り着くことは想定内だった」 竜二はゆっくりと立ち上がった。その手には、もう一冊の日記が握られている。 「渡した日記は偽物だ。お前の能力を目覚めさせるための、作り話が書かれている」 「何ですって?」 みくは胸元の日記を取り出した。確かに、母の字ではないかもしれない。だが、この日記のおかげで力を手に入れたのは事実だ。 「お前の母さんはな、かつて私が欲した能力を持っていた。だが彼女は逃げた。そして、お前にその血を受け継がせた」 竜二の目に歪んだ欲望が宿る。 「お前を育てたのは、いつかこの時が来るためだ。今こそ、私の野望を完成させる」 彼が手を鳴らすと、部屋の奥から重い足音が響いた。現れたのは、巨大な虎だった。催眠術で操られているのか、その瞳は虚ろに光っている。 「可愛がってやれ」 虎が低い唸り声を上げて、みくに向かって歩き出した。鋭い牙と爪が、薄暗い部屋の中で不気味に輝く。 「動物を操る力と言っても、所詮は小動物だ。この猛獣には敵わない」 みくは一歩後ずさった。だが、恐怖はなかった。むしろ、体の奥で熱い疼きが広がっていく。 「兄さんは何もわかっていない」 彼女は電動バイブを取り出し、スイッチを入れた。低い振動音が響く。 「私の能力は、ただ命令するだけじゃない」 みくは虎と目を合わせた。そして、甘い声で囁いた。 「おいで」 その瞬間、虎の歩みが止まった。竜二が眉をひそめる。 「何をしている」 「私の体、こんな風に変えたのは兄さんよね。だったら、その能力を見て」 みくはスカートの裾を少しだけ持ち上げた。日記の術で敏感になった体から発せられるフェロモンが、部屋中に漂う。 「あぁん、いい子ね」 彼女の声と香り、そして動物を操る力が組み合わさった。虎の瞳が揺らぎ、その場に伏せた。 「まさか」 竜二が驚愕する。催眠術で支配していたはずの猛獣が、今はみくに忠誠を誓っている。 「私の体は兵器になった。そして、その兵器を使いこなす術も覚えた」 みくは虎の首筋を優しく撫でた。その手つきは、恋人を愛撫するかのように妖艶だ。 「さあ、兄さん。逃げ場はないわよ」 彼女が指を鳴らすと、虎が竜二に向き直った。さらにネズミとカラスも包囲網を狭めていく。 「くっ、まさか私の計画が」 竜二は後ずさりした。壁に背がつく。逃げ場はない。 「終わりよ、兄さん」 みくは勝利を確信した。しかし、その瞬間、竜二の唇が歪んだ。 「完璧だ。まさに私が求めていた力だ」 その言葉に、彼女は違和感を覚えた。なぜ笑っているのか。 「お前が私の理想通りに育った証明、これで完了だ」 竜二は懐から何かを取り出した。それはリモコンだった。 「日記も電動バイブも、すべて実験のため。そして今、お前は私の手中にある」 彼がボタンを押すと、みくの体が強張った。電動バイブが勝手に激しく振動し始めたのだ。 「あぁっ、何これ」 彼女は太ももを震わせた。制御できない快感が全身を駆け巡る。 「お前の体には、最初から細工してあったんだよ」 竜二が近づいてくる。みくは動けなかった。快楽に溺れ、意識が白濁していく。 「さあ、私のものになれ」 絶体絶命の時、彼女は最後の力を振り絞った。虎とネズミ、カラスたちに同時に命令を送る。 「彼を……襲って」 その瞬間、猛獣が竜二に飛びかかった。男は悲鳴を上げる余裕もなく、動物たちの波に飲み込まれた。 「ぐあぁっ」 みくは荒い息を吐きながら、その場に崩れ落ちた。勝ったのか、それともまだ何かが待っているのか。薄れゆく意識の中で、彼女は勝利の余韻に浸っていた。

9章 / 全10

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