エラベノベル堂

拘束の連鎖にて

18+ NSFW

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2章 / 全10

「美咲、聞いてるの」 クラスメイトの声で我に返った。私は曖昧に微笑み、何でもないと答えた。心臓が早鐘を打っている。タイムスリップなど信じられない。でも、目の前の光景は紛れもなく現実だった。 「じゃあね、部活頑張って」 彼女は手を振って去っていく。私は一人、廊下に取り残された。どうすればいいのか分からない。とりあえず、あの廃墟に戻らなければ。私は来た方向へ足を向けた。そのときだった。 「久しぶりだね、美咲」 低く甘美な声が背後から響いた。振り返ると、そこに立っていたのは彼だった。艶やかな黒髪、整いすぎた顔立ち、そして何より、あの独特の存在感。神崎蓮。当時、学園の頂点に君臨し、芸能界でも圧倒的な人気を誇ったタレント。彼がなぜ私の名前を知っているのか。在学中、彼と言葉を交わしたことなど一度もないはずだ。 「神崎くん……」 私が戸惑いながら名前を口にすると、彼は満足げに微笑んだ。 「覚えていてくれたんだ。嬉しいな」 彼はゆっくりと歩み寄ってきた。逃げたいのに、足が動かない。まるで金縛りにあったようだ。 「君が来ることは分かっていたよ」 彼は私の耳元に唇を寄せ、囁いた。 「僕には見えるんだ。未来がね」 私は息を呑んだ。予知能力。噂には聞いていたが、まさか本当だったとは。 「何を言ってるの。私、戻らなきゃ」 私は後ずさりしようとした。しかし、彼の手が私の腕を掴んだ。冷たく、でも熱を帯びた指先。 「戻るって、どこへ。君の居場所はもう、ここしかない」 彼の瞳が怪しく光った気がした。 「運命の時が来たんだ、美咲。十年前から、君を待っていた」

2章 / 全10

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