エラベノベル堂

拘束の連鎖にて

18+ NSFW

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3章 / 全10

「待っていたって、どういう意味」 私は震える声で問いかけた。神崎蓮の指先が私の腕を滑り、熱を帯びて離れていく。 「説明しよう。ついておいで」 彼は踵を返し、廊下の奥へと歩き出した。逃げるべきだ。本能がそう告げているのに、足が勝手に動いてしまう。まるで見えない糸で操られているようだ。私たちは階段を降り、誰もいない地下室への通路を進んだ。湿った空気が肌にまとわりつく。 「ここだ」 彼が止まったのは、古びた鉄扉の前だった。鍵を取り出し、重たい音を立てて開ける。中から漏れ出したのは、甘く腐敗したような香り。 「入って」 拒絶しようとした瞬間、背中に手が添えられ、私は抗えず部屋の中へと押し込まれた。扉が背後で閉まる音。私の心臓が激しく高鳴った。薄暗い部屋の中で、壁一面に飾られたものを見て、私は息を止めた。 「これ……」 革の拘束具、鎖、そして様々な器具が整然と並んでいる。まるで誰かを待ち構えていたかのように。 「驚いたかい」 神崎が私の背後に立ち、耳元で囁いた。 「十年だよ、美咲。君がここに来ることを、僕はずっと予知していた」 彼は壁に掛かった写真を指差した。それは私だった。学園時代の私。部活中、廊下を歩く私、更衣室の私。 「いつから」 「最初からさ。僕の能力が目覚めたとき、真っ先に見えたのが君だった」 彼の手が私の腰を抱き、引き寄せた。 「君が大人になって、ナースになって、そしてあの廃墟に入ることまで。全部見えていた」 私は恐怖で震えた。この人は、十年もの間、私を追い続けていたのだ。 「どうして」 「運命だからだよ。君は僕のものになる。そのためにこの部屋を用意した」 彼は拘束具を手に取り、私の目の前に掲げた。 「試してみようか」 その瞬間、空間が歪んだ気がした。扉の向こうから複数の足音が近づいてくる。 「蓮様、準備は整いました」 低い声と共に、黒い服を着た男たちが現れた。彼らの動きは異様だった。滑るように、まるで時間を止めて動いているかのように。 「僕には協力者がいるんだ」 神崎が愉悦に満ちた笑みを浮かべた。 「僕たちと同じ能力を持つ者たちがね」 男たちが私の両腕を掴んだ。 「逃がさないよ、美咲。君の運命は、もう決まっているんだから」

3章 / 全10

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