エラベノベル堂

勇者の本能、目覚める

18+ NSFW

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第7章 / 全10章

サクラの体から溢れ出す黄金色の光が、部屋中の空気を一変させていた。これまで男たちの欲望を煽っていた甘い催淫ガスが、光に触れる瞬間に浄化され、清らかな香りへと変わっていく。 「う、うまい匂いだ……なんだこの感覚は……」 男たちが鼻をひくつかせる。催淫ガスが浄化の光へと変換されたことで、彼らの理性が急速に戻り始めたのだ。 「俺たちは何をしていたんだ……」 「気が狂ったようだった……」 男たちが呆然と呟く中、サクラは自身の変化に戸惑っていた。 「私の体……何が起きてるの?」 体内を巡る熱い流れが、彼女の意識をクリアにしていく。頭の中で再びあの声が響いた。『お前はかつて世界を救った勇者の魂を持つ者。その聖なる力が今、目覚めたのだ』 「勇者……私が?」 サクラは過去の記憶の断片を思い出していた。剣を振るい、魔物を討ち滅ぼした戦いの日々。そして、最後には自らの命を犠牲にして世界を守った記憶。 「そうだ……私はかつて戦った。そして今、また戦わなければならない」 サクラの瞳に力強い光が宿る。彼女の手首を拘束していた縄が、光の力によってほどけて落ちた。 「お前たちは、誰かに操られているのか?」 サクラの問いに、男の一人が震えながら答えた。 「レイの組織の裏切り者たちだ……彼らはタイムマシンの技術を手に入れようとしている」 「タイムマシン……レイが話してくれたあの技術か」 サクラは唇を噛んだ。レイの組織を乗っ取ろうとする裏切り者たち。そして彼らは自分の体質を利用しようとしている。 「どこにいるの? その裏切り者たちは」 「わからない……俺たちはただ雇われただけだ」 サクラは男たちを冷ややかな目で見つめた。 「もう二度と悪さはしないと誓いなさい。さもなくば、この光で更に浄化する」 男たちは必死に頷き、逃げるように部屋から出ていった。サクラは深く息を吐き、自分の体を見下ろした。黄金色の光は徐々に収まっていったが、体内には未知の力が満ちているのを感じた。 「私は勇者だったんだ……」 その事実を噛みしめていると、部屋のドアが勢いよく開いた。 「サクラ!」 レイが駆け込んでくる。彼の顔には焦りと安堵が入り混じっていた。 「無事か? 怪我はないか?」 サクラは彼を見上げ、微かに微笑んだ。 「レイ……助けに来てくれたのね」 レイは彼女の肩を掴み、その体を点検するように見回した。 「あいつらは何をした? お前の体質を利用しようとしたのか?」 サクラは頷いた。 「でも、大丈夫。私、目覚めたの。自分の中に眠っていた力に」 レイは驚いたように目を見開いた。 「目覚めただと? 勇者の力か?」 サクラは再び頷いた。 「私、これから戦うわ。あなたを守るためにも」 その言葉に、レイの表情が複雑に歪んだ。安堵と、何か別の感情が入り混じっている。 「サクラ……」 彼は彼女を強く抱きしめた。 「二度と離さない。お前は俺のものだ」 サクラは彼の腕の中で、新たな決意を胸に抱いていた。だが、彼女はまだ知らない。勇者の覚醒とともに、彼女の体質がより強力に、そして危険なものへと変異しようとしていることを。

第7章 / 全10章

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