サクラは裸のまま立ち上がり、黄金色の光を全身に纏った。彼女の瞳には、かつての勇者としての記憶と、現代の少女としての意識が混ざり合っている。 「レイ、裏切り者たちはどこ?」 レイは彼女に上着をかけ、短く答えた。 「港の倉庫だ。タイムマシンの原型が隱してある」 二人は夜の街を駆け抜けた。サクラの足取りは軽く、体の中に満ちる力が有り余るほどだった。倉庫に到着すると、数人の男たちが待ち構えていた。 「来たか、勇者様」 禿頭の男が嘲笑う。 「レイ、お前の組織は今日で終わりだ。タイムマシンは我々のものになる」 レイが前に出ようとした瞬間、サクラが彼を制止した。 「私がやる」 彼女は一歩前に進み出た。男たちが一斉に銃を構える。 「撃て!」 銃声が響く。だが、弾丸はサクラの前に見えない壁に阻まれ、床に落ちた。 「なっ……バカな!」 男たちが動揺する中、サクラは静かに手をかざした。 「聖なる光よ、邪悪を浄化せよ」 眩い閃光が放たれ、男たちを弾き飛ばした。 「うわぁっ!」 男たちは次々と壁に激突し、意識を失っていく。最奥にいた黒幕らしき男が、震えながら後ずさりした。 「化け物め……」 サクラは彼に近づき、冷ややかな目で見下ろした。 「あなたたちが私の体を利用しようとしたこと、許さない」 彼女の手が男の胸元を掴む。 「タイムマシンの技術、悪用は許さないわ」 男は恐怖に顔を歪めた。 「わ、わかった……降伏する」 レイが遅れて駆け寄ってきた。 「サクラ、すごいな」 彼は感嘆の声を漏らした。 「だが、最後は俺が始末する」 レイは懐から銃を取り出し、黒幕に照準を定めた。 「お前たちの裏切り、終わりだ」 銃声が響き、男が崩れ落ちた。サクラは息を呑んだ。 「レイ……」 「こいつらは生かしておけない。組織の掟だ」 レイは銃をしまい、彼女に向き直った。 「これで終わった。タイムマシンも安全だ」 彼はサクラを抱き寄せ、その額に口づけをした。 「君は俺が守る。勇者の力があっても、だ」 サクラは彼の腕の中で、複雑な感情を抱いていた。安堵感と、どこか醒めた感覚。彼女の体質が変異していることに、まだ気づいていない。戦いは終わったはずなのに、体内の熱は収まらない。むしろ、より強く燃え上がるのを感じていた。
勇者の本能、目覚める
18+ NSFW小説ID: cmnv284gt001y01s86pw9uz2w










