エラベノベル堂

彼女に喰われる

18+ NSFW

小説ID: cmousqs5z0b0x01pcn2iwlr3a

6章 / 全10

個室のドアが控えめにノックされた。 「お客様、具合が優れないようでしたら、お外のベンチで休まれてはいかがでしょうか」 店員の気遣わしげな声に、樹は我に返った。慌てて葵咲の身体を離し、乱れた服を整える。葵咲はふらりと立ち上がったが、足元が覚束ないようだった。 「……連れてって」 掠れた声で彼女が呟く。樹は彼女の肩を支えながら、店の外へと導いた。ショッピングモールの裏手にある小さな緑地。ベンチに腰を下ろすと、涼しい風が二人を包んだ。葵咲は深く息を吸い込み、徐々に呼吸を整えていく。 「……何だったのよ、今の」 彼女が鋭い視線を向けた。その瞳には、以前の冷徹さが戻っていた。 「アレルギーだろ? 猫の毛で」 「違うって言ってるでしょ」 葵咲が舌打ちをする。 「あんたが変なことするから……頭おかしくなってたのよ」 彼女は太腿を擦り合わせた。その動作に、樹は視線を奪われる。スカートの生地が張り付き、僅かな染みができていた。 「……見てんじゃないわよ」 葵咲が気づき、顔を真っ赤にした。 「お前のせいだからな」 「え?」 「あんたがあんなことするから……こんなことになってるのよ」 彼女はスカートの裾を握りしめた。 「責任、取ってよね」 「責任って」 「アレルギーにならないペット探してたのよ」 葵咲がゆっくりと立ち上がり、樹を見下ろした。 「あんた、無毛だし……ちょうどいいかも」 彼女の目に、危険な光が宿る。 「ペットって……」 「私のものになれって言ってるの」 葵咲が樹の胸ぐらを掴み、唇を耳元に寄せた。 「私のこと、いいようにしたでしょ。なら、最後まで責任取ってよ」 彼女の吐息が首筋を撫でる。 「どうせこの身体に触ったんだし……私の專用ペットとして飼ってあげる」 樹は息を呑んだ。目の前の少女は、確かに不良少女だ。だが、その艶めいた表情には、抗いがたい魅力があった。 「……わかった」 彼は覚悟を決めた。 「葵咲のペットになるよ」 彼女が満足げに微笑んだ。 「いい子ね。じゃあ、まずはここで……」

6章 / 全10

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