エラベノベル堂

願いは旧制服

18+ NSFW

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3章 / 全10

翌週の土曜日、美琴は自宅の押入れの奥を必死に探っていた。隅に追いやられた古びた段ボール箱。埃を払いながら慎重に蓋を開けると、懐かしい布地の匂いが鼻腔をくすぐった。 「これだったかしら……」 中にはブレザー、プリーツスカート、そしてビニール袋に丁寧に包まれたスクール水着。十年以上前の自分の遺物だ。美琴は震える手でそれらを一枚ずつ取り出した。悠人の言葉が頭の中で何度も繰り返される。『約束破るんすか?』あの日の彼の目を思い出すたび、背筋に冷たいものが走る。大人の女として約束を反故にすることはできない。だが、まさか自分が後輩の前で制服を着ることになるとは、想像もしていなかった。 「……行くしかないわよね」 美琴は衣類を抱え、深呼吸をしてから隣の悠人の部屋へ向かった。インターホンを押すと、待ち構えていたかのようにすぐにドアが開いた。 「来てくれたんすね、美琴姉さん」 悠人はニヤリと笑い、美琴を部屋に招き入れた。 「約束だからね」 美琴はできるだけ平静を装いながら、抱えていたものを机の上に置いた。 「これが私の制服と……その、スクール水着」 悠人の目が爛々と輝く。まるで待ち焦がれたプレゼントを前にした子供のように。 「本物っすね。大事に保管してくれたんすね」 「ただ、サイズがどうかわからないの……久しぶりに着るから」 美琴は不安を口にした。十年前の体とは、今の体は明らかに違う。胸も腰も、当時よりずっと豊かに女性らしくなっている。制服が入るかどうか、自信がなかった。 「大丈夫っすよ、楽しみにしてますから」 悠人の視線が背中に突き刺さるのを感じながら、美琴は着替えのため浴室へと向かった。ドアを閉めると、自分の心臓の音がやけに大きく響いた。

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