荒い息遣いだけが部屋に響いていた。汗に濡れたシーツの上、美琴は力なく仰向けになったまま、天井を見つめていた。体内に残る熱い感覚。背徳的な行為の余韻が、甘く痺れるように全身を包んでいる。 「はぁ……はぁ……」 美琴の目から、涙が静かにこぼれ落ちた。夫を裏切った罪悪感が胸の奥で鋭く痛む。しかし同時に、体の奥底に広がる満たされた感覚が、彼女の理性を甘く蕩かせていた。 「美琴姉さん……」 悠人が満足げな表情で、隣に横たわる美琴の汗ばんだ髪を優しく撫でた。その指の動きは、先ほどまでの荒々しさが嘘のように穏やかだ。 「……ひどいわ、悠人くん」 美琴は震える声で呟いた。 「私のこと、どうするつもりなの」 悠人は悪戯っぽく笑い、美琴の耳元に唇を寄せた。 「美琴姉さんが悪いんすよ。こんなにエッチな体で誘惑するから」 「誘惑なんてしてない……」 美琴は弱々しく反論したが、その声には力がなかった。乱れたスクール水着が肌に張り付き、恥ずかしい部分が露わになったままだ。美琴は震える手で生地を引き上げ、露わになった太ももを隠そうとした。 「あ……」 動いた瞬間、体内の奥が疼く。悠人の放った熱量が、まだ残っている感覚に、美琴の顔が再び紅潮した。 「大丈夫っすか?」 悠人が心配そうに覗き込むが、その目には満足感が滲んでいた。 「……帰るわ」 美琴はシーツを掴み、何とか体を起こした。しかし腰が砕けていて、うまく力が入らない。 「美琴姉さん」 悠人が美琴の手首を掴んだ。 「また勉強教えてください」 その言葉に、美琴の心臓が跳ねた。 「え……」 「次のテストもあるんすから。美琴姉さんと勉強するの、楽しいっす」 悠人の無邪気な笑顔。しかしその裏には、確かな欲望が潜んでいた。美琴はごくりと唾を飲み込んだ。またこの部屋に来いと言っているのだ。そして恐らく、また同じことが……。 「……わかったわ」 美琴の唇から、抑えきれない言葉が漏れた。罪悪感と、抗えない心地よい疲労感。その狭間で揺れる心。美琴は自身が深みに沈んでいくのを感じながら、静かに頷いた。
願いは旧制服
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