エラベノベル堂

湯上がり勘違い夜話

18+ NSFW

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3章 / 全10

暗闇の中で時間が止まったようだった。千秋は背後の気配に身を固くしたまま、相手の次の動きを待っていた。やがて、温かい手が彼女の腰にそっと触れる。 「っ……!」 小さく息を呑む。その手は動きを止めず、ゆっくりと千秋の脇腹をなぞり上げた。優しく、しかし執拗な愛撫。まるで千秋の身体を確かめるように、指先が一寸一寸肌を滑っていく。颯人だ。千秋は即座にそう判断した。同じ部屋で川の字になって寝ているのだから、背後にいるのは彼氏しかいない。トイレに起きて戻ってきたのか、それとも最初から目が覚めていたのか。理由はわからない。でも、颯人がムラついているのだということだけは理解できた。普段の彼は優しくて、どちらかと言えば奥手だ。こんな風に夜中に忍び込んでくるようなことはしない。でも今夜は特別なのかもしれない。旅行の解放感と、飲み過ぎたお酒のせい。千秋は固まっていた身体からゆっくりと力を抜いた。拒否するつもりはない。颯人となら、何をされても構わない。その反応を待っていたかのように、背後の手が動きを活発にした。浴衣の裾から手が入り込み、直接肌に触れる。温かい掌が、千秋の腹を愛おしむように撫でる。 「ん……」 鼻から甘い息が漏れた。背中に押し付けられた男の体温が、布団の中でじんわりと伝わってくる。耳元で聞こえる荒い息遣い。熱い吐息が首筋をくすぐるたび、背筋にぞくぞくとした感覚が走った。颯、今日は随分積極的ね……。心の中でそう呟きながら、千秋は目を閉じた。暗闇の中、触覚だけが鋭敏になる。指が肋骨を数え、脇の下をくすぐり、胸のふくらみに触れる。 「あっ……」 下着の上から胸を包み込まれ、千秋は小さく声を上げた。慌てて口元を手で覆う。隣で柚心が寝ている。その向こうには結斗。もし起きられたら……でも、その背徳感が逆に興奮を高めた。同じ部屋で、友人たちのすぐ隣で、こんなことをしている。見つかったら大変だ。その緊張感が、千秋の心臓を早鐘のように打たせる。背後の男は構わず、胸を優しく揉みしだき始めた。指先が尖った先端を擦り、鋭い快感が脳天を突き抜ける。 「んんっ……っ」 唇を噛みしめて声を押し殺す。でも身体は正直だった。胸の先端が硬くなり、下着の中で擦れる感触に、太ももの内側が熱くなっていく。耳元で男の呼吸が荒くなる。興奮が伝染するようだ。千秋もまた、身体の奥底が疼くのを感じていた。男の手が、身体の曲線を滑り降りていく。腰、そして太ももへ。千秋は無意識に少し足を開いた。相手を受け入れる準備をするように。背後の気配がさらに密着し、耳元の息遣いが熱を増していく。

3章 / 全10

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