エラベノベル堂

封印の祠

18+ NSFW

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3章 / 全10

放課後の生徒指導室に、西日が差し込んでいた。千秋は机の前に立ち、窓の外を眺めていた。昼休みに見た予知の光景が、頭から離れない。荒んだ目をした生徒たちに囲まれ、服を引き裂かれる自分。その中心にいたのが、律希だったことを彼女は思い出していた。 「未来を変えなきゃ」 千秋は拳を握りしめた。彼が抱える問題に早く向き合わなければ、あの悪夢が現実になる。そう確信していた。ノックの音が響く。 「どうぞ」 千秋の声に、ドアが開いた。律希が入ってくる。無表情で、目は伏せられていた。 「呼ばれたんで来ましたけど」 ぶっきらぼうな口調。千秋は努めて平静を装った。 「律希くん、座って」 彼は指示された椅子に腰を下ろした。静寂が流れる。千秋は言葉を選びながら口を開いた。 「最近、授業中に寝ていることが多いみたいね。何か悩みでもあるの?」 律希は顔を上げなかった。 「別に」 「嘘ね。私にはわかるの」 千秋は一歩踏み出した。 「誰かに話してみたらどう? 私でよければ、聞くから」 その瞬間、律希が顔を上げた。鋭い視線が千秋を射抜く。 「先生……本当に、聞いてくれるんですか」 低い声。千秋は頷いた。 「ええ、もちろん」 律希はゆっくりと立ち上がった。彼が近づいてくるたび、千秋の心臓が早鐘を打つ。机を挟んでいた距離が縮まっていく。 「先生のそういうところ、俺――好きじゃないです」 律希が迂回し、千秋の背後に回った。逃げ場がない。 「り、律希くん?」 千秋は振り返ろうとしたが、体が動かなかった。思考が停止し、足が床に張り付いたように動かない。律希の気配が背後に迫る。 「先生、俺たちのこと考えてますか」 耳元で囁かれ、千秋は総毛立った。彼の視線が、首筋から鎖骨、そして胸の曲線を辿っていくのがわかる。その目には、明らかな欲望が宿っていた。 「あ……」 千秋の唇から、か細い声が漏れた。恐怖で震えているはずなのに、奥底から甘い痺れが這い上がってくる。 「動けないんですか」 律希が背中に手を添えた瞬間、千秋は無意識に体を震わせた。彼女自身も気づいていない、深い場所での疼きだった。

3章 / 全10

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