エラベノベル堂

衝動の向こうで

18+ NSFW

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2章 / 全10

美羽の視線が櫂の瞳に吸い寄せられた。薄暗い廊下の明かりの中で、彼の目は異様な熱を帯びて光っていた。普段の疲れ切った作家の目ではない。何かが燃え上がるような、本能的な輝きだ。 「先生……? どうされたんですか」 美羽は無意識に一歩下がった。櫂は答えず、彼女の手首を掴んで部屋の中に引き込んだ。ドアが背後で重く閉まる。 「いきなり何を——」 抗議の声は、背中が壁に押し付けられた衝撃で途切れた。櫂の顔が迫る。その瞳孔は開ききり、獲物を狙う猛獣のような色を宿していた。 「美羽……」 名前を呼ぶ声は低く、喉の奥から絞り出したような響きだ。 「締め切りのことです。明日——」 「違う」 櫂は顔を近づけ、彼女の首筋に鼻を寄せた。深く息を吸い込む。 「いい匂いだ」 美羽の背筋に戦慄が走った。この男は自分の知っている櫂ではない。 「やめてください、正気に戻って!」 彼女は両手で彼の胸を押した。だが、櫂の体は岩のように動かない。それどころか、彼の唇が強引に美羽のそれを塞いだ。 「んっ——!」 抵抗しようと口を開いた瞬間、熱い舌が滑り込んでくる。荒々しく、容赦のない口づけ。美羽は必死に顔を背けようとしたが、櫂の手が後頭部を固定し、逃げ場を奪った。酸素が足りない。頭がぼうっとする。櫂の片手が美羽の腰を抱き寄せ、彼女の体を壁に押し付けた。熱く脈打つものが太腿に押し当てられる。その硬さと熱さに、美羽は戦慄した。 「せんせい……これ、何なんですか……」 唇が解放された瞬間、美羽は息を切らして訴えた。 「わからない」 櫂の声は掠れていた。 「ただ、抑えられないんだ」 彼の手がブラウスの上から豊かな膨らみを鷲掴みにする。 「あっ——!」 美羽は自分の口から漏れた声に驚いた。恐怖のはずなのに、その触れ方は熟練されたもので、否応なく身体が反応してしまう。 「ダメです、私たちは仕事の関係で——」 「今はそんなこと、どうでもいい」 櫂は耳元で囁き、首筋に唇を押し当てた。熱く濡れた舌が肌を這い、甘噛みする。 「んくっ……」 美羽の膝が震えた。彼女の理性が警鐘を鳴らし続けているのに、身体が熱を帯び始めていた。櫂の手は執拗に動き、ブラウスのボタンを外し始める。

2章 / 全10

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